香港にいる相手に送金してしまった

ご相談事例

先に、していただきたいことがあります

このページは事例のご紹介ですが、いま同じ状況にある方が読まれている可能性があります。ですので、経緯より先に、順番だけお伝えします。

  • 01 金融機関へ連絡する 送金に使った銀行や事業者へ、すぐにご連絡ください。状況によっては、着金前や着金直後であれば手続きが取れる場合があります。時間との勝負になります。
  • 02 警察へ相談する お住まいの地域の警察署、または警察相談専用窓口へ。被害の届け出をしておくことで、その後の手続きが進めやすくなります。
  • 03 記録を残しておく やり取りの画面、送金の控え、相手から示された書類。消さずに、そのまま保存してください。相手のアカウントが消えても、手元の記録は残ります。

この3つが、当社へのご相談より先です。調査を挟んでいる間に、金融機関で取れる手続きの時間が過ぎてしまうことがあります。

当社ができないこと

先にお伝えしておきます。当社は、お金の回収も、相手方との交渉も行っていません。弁護士法で定められた領域であり、調査会社が立ち入るべきものではないためです。

行うのは、相手が実在するのか、聞いていた話が事実だったのかを確かめることまでです。それが、金融機関や警察、弁護士の先生に相談されるときの材料になることがあります。

ご相談の経緯

日本にお住まいの方からのご相談でした。知り合ったのは交流のためのサービス上で、そこから数か月にわたってやり取りが続いていたそうです。

相手は香港で仕事をしていると話していました。会社の名前も出ていましたし、業務に関する書類のようなものを見せられたこともあったといいます。会う約束は何度か出ましたが、そのたびに事情ができて流れていました。

お金の話が出るまで

資産運用の話が出たのは、しばらく経ってからでした。最初は説明を聞くだけで、勧められることもなかったそうです。関心を示したあとで、少額から始めてはどうかという流れになりました。

実際に少額を入れたところ、利益が出て、引き出すこともできました。この段階でご相談者は、話が本当だと受け取られています。ここは、あとから振り返れば見分けにくい部分だったと思います。

金額が大きくなったのは、そのあとです。相手からの強い催促があったわけではなく、ご自身で判断されたとのことでした。

気づいたとき

引き出そうとした際に、手続きが進まなくなりました。追加の入金が必要だという説明があり、そこで初めて不審に思われたそうです。問い合わせを重ねるうちに返信が減り、やがて連絡が取れなくなりました。

ご相談をいただいたのは、その時点でした。すでに金融機関へは連絡済みで、警察にも届け出をされていました。順序としては、正しく動かれています。

送金先について

お聞きして分かったのは、送金先が相手が語っていた会社の名義ではなかったということです。ここが、確認の出発点になりました。

会社の話をしながら、送金先は別の名義になっている。この食い違いは、ご相談の時点で手元の記録から分かることでした。控えを残しておられたことが、そのまま材料になりました。

確かめられたことと、確かめられなかったこと

お預かりした記録をもとに、香港側で確認しました。分かったことより、分からなかったことのほうが多く残ります。

確かめられたこと

語られていた社名の会社は、実際に登記されていました。ただし、相手が名乗っていた氏名は、その会社の登記のどこにも記載がありませんでした。登記上の住所は、会社秘書役の事務所でした。そして送金先の名義は、その会社とは別のものでした。

確かめられなかったこと

相手が実在する人物なのか。名乗っていた氏名が本名なのか。いま香港にいるのか。送ったお金がどこへ動いたのか。連絡を絶った理由。これらはいずれも分かりませんでした。

結果として、「語られていた話と、確かめられる事実が合わない」ということが確認できただけです。相手が誰なのかには、たどり着いていません。

この報告書が、どう使われたか

ご相談者は、報告書を警察への説明と、弁護士の先生への相談に使われました。口頭で説明するより、確認した内容が書面になっているほうが話が早いとのことでした。

ただし、お金は戻っていません。当社が回収に関与することはありませんし、その後の手続きについても伺っていません。

取り戻せる見込みについて

正直に申し上げます。海外へ送金されたお金が戻る見込みは、高くありません。着金前や着金直後であれば手続きが取れる場合もありますが、時間が経つほど難しくなります。

それでも、届け出をして記録を残しておくことには意味があります。同じ相手による被害が複数集まったときに、動きが出ることがあります。ご自身の件だけを見れば無駄に思えても、そうとは限りません。

確かめることの意味

相手にたどり着けなくても、何が起きていたのかが分かることには意味があります。自分の判断のどこに無理があったのかが見えると、次に同じことが起きにくくなります。

そして、ご家族や周囲の方に説明するときにも、事実が整理されているほうが話しやすくなります。この種のご相談で、いちばん重いのは「誰にも言えないこと」だと感じています。

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本ページは実際にお受けしたご相談をもとにしていますが、関係する方が特定されないよう、内容の一部を変えています。時期、金額の規模、やり取りの手段などは実際と異なります。
本ページは総合探偵社トラストジャパン(香港・マカオ担当)が作成しています。当社は日本で探偵業の届出をしている事業者です(埼玉県公安委員会 第43210012号)。
最終更新:2026年8月

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