会社は実在していた。ただし、聞いていた立場とは違っていた
日本にお住まいの方からのご相談でした。香港の方と結婚を前提に交際されていて、式の時期も話に出ていたそうです。
相手は香港で会社を経営していると聞いていました。話の中身は具体的で、業種も、取引先の国も、従業員の人数も語られていたとのことです。疑う理由は、それまで何もありませんでした。
変わったのは、事業の資金の話が出てからでした。取引の決済が一時的に滞っている、来月には戻る、という説明だったそうです。金額は、一度に無理のない範囲でした。ただ、それが二度、三度と続きました。
ご相談の時点では、まだ送金はされていませんでした。相手を疑いたい気持ちはない、けれど話を続けてよいのか分からない——そういうお気持ちでのご連絡でした。
確かめたのは、3つです
①その会社が実在するか。社名を伺っていたので、公司註冊處(Companies Registry)の登記を確認しました。
②その会社と、ご本人との関係。取締役や株主として登記に名前があるかどうかを見ました。
③登記された住所で、事業が動いているか。実際に足を運んで確認しました。
お金の使途や、決済が滞っているという説明の中身については、確かめる方法がありません。確認できるのは、会社と本人の関係という外側の部分だけです。
ご依頼の範囲は、この3点に絞りました。相手の私生活や交友関係は対象にしていません。確かめたいのは「聞いている話が事実かどうか」であって、相手の身辺を洗うことではないためです。




