出張の申告と、実際が合わなかった

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ご相談事例|法人のお客様

経費精算の段階で、説明がつかなくなった

日本の会社の管理部門からのご相談でした。ある社員の香港出張について、報告書と精算書の内容に説明のつかない部分があるという内容です。

きっかけは、経費の精算でした。会食費の金額が他の社員と比べて高く、それが複数回続いていました。訪問先として書かれているのは会社名だけで、誰と会ったのかが記載されていませんでした。

社内で本人に確認したところ、説明はありました。ただ、その説明が報告書の記載と噛み合わない部分が残ったとのことでした。

社内で先に確認されていたこと

  • 過去の出張申請書と報告書、精算書とその添付書類
  • 勤怠の記録(出張とされている期間の扱い)
  • 同じ時期に他の社員が香港へ出張した際の費用の水準
  • 訪問先とされている会社との、社内に残る取引の記録

ここまで整理されたうえでのご相談だったため、確かめる範囲を絞ることができました。すべての出張ではなく、説明が噛み合わなかった数回に限って確認しています。

本ページは実際にお受けしたご相談をもとにしていますが、関係する方が特定されないよう、内容の一部を変えています。業種、時期、部署などは実際と異なります。ご相談の性質と、確認の進め方をお伝えすることを目的としています。

申告と、確認できたこと

報告書と精算書に書かれている項目を、ひとつずつ香港側で確かめました。すべてが噛み合わなかったわけではありません。合っていた項目もあります。

申告されていた内容確認できたこと
訪問先の会社 会社は登記されており、実在していました。ただし登記されている住所は会社秘書役の事務所で、事業所として使われている場所ではありませんでした。報告書には、その住所を訪問したと書かれていました。
会食に使った店舗 いずれも実在する店舗でした。ただし1件は、申告された日が定休日でした。他の店舗は営業していました。
精算されていた金額 複数の回で、その店舗の通常の価格帯と釣り合わない金額が計上されていました。1回だけであれば説明はつきますが、繰り返されていました。
滞在の日程 訪問先とされている会社が、営業していない日が日程に含まれていました。
宿泊先 施設は実在していました。宿泊した事実そのものは、確認できません。

「カラ出張」だったと言えるのか

結論から申し上げると、そうとは言えません。そして当社の報告書にも、そのようには書いていません。

カラ出張という言葉は、渡航していないのに出張したことにすることを指します。しかし、渡航したかどうかは、当社には確認できません。出入国の記録も、搭乗の履歴も取得できないためです。

確認できたのは、報告書に書かれている内容と、香港側で確かめられる事実とが、複数の点で噛み合わないということだけです。ここから先の判断は、会社が行うものになります。

分からなかったこと
  • 渡航の有無そのもの
  • 宿泊の事実
  • 申告された日に、実際にどこにいたのか
  • 会食が行われたかどうか、誰と会っていたのか
  • 金額の差がどこから生じたのか

報告書には、確認できた事実と、この5点を分けて記載しました。噛み合わない点だけを並べると、確定した事実のように読めてしまうためです。

ご報告のあとに、お伝えしたこと

報告書をお渡しした際、担当の方から「これは処分の根拠になるか」と尋ねられました。そこは、当社がお答えできる領域ではありません。

報告書に書いてあるのは事実だけです

当社が記載したのは、確認できた事実と、確認できなかった項目です。それが不正にあたるかどうか、どういう措置が妥当かという判断は書いていません。

人事上の措置をご検討される場合は、社内の規程と、労務の専門家のご確認を経ることをお勧めしています。調査会社の報告書が、そのまま処分の理由として扱われると、後で争われたときに双方にとって不利になります。

その後、社内でどのように扱われたかについては、当社は関与していません。

同時にお伝えした、様式の話

今回の確認が難しくなった理由のひとつは、報告書の様式にありました。訪問先が会社名だけで、住所も階数も、誰と会ったのかも書かれていませんでした。

香港の商業ビルには、1棟に数十社から数百社が入っていることがあります。ビル名だけでは、どこを訪ねたのか特定できません。逆に言えば、様式を変えるだけで確認の手間は大きく減ります。

  • 訪問先は、社名・住所・階数まで記載する
  • 面談した相手の氏名と役職を書く欄を設ける
  • 会食の精算には、同席者を記入する

この3点を様式に加えるだけで、そもそも噛み合わない報告書が出てきにくくなります。調査を依頼する前に、社内でできることがあるという話です。

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本ページは総合探偵社トラストジャパン(香港・マカオ担当)が作成しています。当社は日本で探偵業の届出をしている事業者です(埼玉県公安委員会 第43210012号)。
最終更新:2026年8月

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