香港では、名前だけで人は特定できません
ご相談の最初に、必ず時間をかけて確認することがあります。対象となる方を、一人に絞り込む作業です。
日本であれば、氏名と住所が分かっていればほぼ迷いません。香港では事情が違います。同じ姓名の方が、驚くほど多くいらっしゃいます。
姓が少数に集中しています
香港では、姓の種類が限られています。上位のいくつかの姓で、人口のかなりの部分が占められます。そこに一般的な名が組み合わさると、同姓同名は珍しいことではなくなります。
日本でも「佐藤」「鈴木」は多いのですが、名前の種類がはるかに多いため、フルネームで重なることは比較的少なくなります。香港では、その前提が当てはまりません。
英字表記が一通りではありません
香港の方の氏名には、漢字表記と英字表記の両方があります。この英字表記は、広東語の発音をアルファベットに置き換えたものです。置き換え方に幅があるため、同じ漢字でも複数の綴りが生じます。
さらに、書類によって綴りが違うことも起こります。パスポートの表記と、名刺や社内の記録の表記が一致しないという場面は、実際によくあります。マカオではポルトガル語式の綴りが使われることもあり、香港とはまた別の表記になります。
日常で使う名前が別にあることが多い
香港では、英語の通称を持っている方が大半です。仕事でも友人の間でも、その名前で呼ばれています。ご相談者が「◯◯さんと聞いています」とおっしゃる名前が、書類上の氏名とまったく別ということがあります。
これは偽名ではありません。香港では当たり前の習慣です。ただ、人を探したり確かめたりする場面では、ここが混乱のもとになります。
取り違えは、いちばん避けたい失敗です
別人を対象にしたまま確認を進めてしまうと、費用も日数も無駄になるだけでなく、無関係の方の生活を見ることになります。これは絶対に避けなければならない事態です。
ご相談の段階で細かくお尋ねするのは、そのためです。手間をかけていただくことになりますが、ご理解いただければと思います。
