社員・関係者の動きを確かめたいとき

法人のお客様へ

社内の記録では、説明がつかなくなったとき

香港の現地スタッフ、あるいは駐在している社員について、社内で確認できる範囲を調べ尽くしたものの、まだ説明のつかない部分が残る。ご相談をいただくのは、たいていこの段階です。

順序として申し上げたいことがあります。人を疑うより先に、会社が自分の権限で見られる記録があります。勤怠、経費精算、貸与している端末や車両の利用記録。ここで説明がつくことは、実際には少なくありません。

それらを確認したうえで、なお噛み合わない部分が残る。そのときに初めて、外から確かめる意味が出てきます。順番を飛ばすと、社内の信頼を先に失うことになります。

対象になるのは、どのような立場の方ですか

現地スタッフと日本人駐在員の、どちらのご相談もお受けしています。ただし内容は異なります。現地スタッフの場合は取引先との関係や兼業が論点になりやすく、駐在員の場合は勤務の実態と経費の使い方が中心になります。

いずれの場合も、会社の業務に関わる範囲に限ってお受けしています。私生活のすべてを対象にすることはありません。

まず、社内で確認できること

会社が自分の権限で見られる記録から始めます。ここで説明がついてしまうことが、実際にはかなりあります。外部に依頼する前に、一度この一覧で確認してみてください。

社内の記録そこから分かることそこでは分からないこと
勤怠の記録 出社と退社の時刻、不在の日、直行直帰の頻度。ある時期から型が変わっていないか。 不在だった時間に何をしていたか。
経費の精算 交通費の行き先、会食の相手先と頻度、金額の推移。同じ相手が続いていないか。 領収書に書かれていない同席者。
貸与端末・車両 業務での利用記録。社内規程で認められている範囲での確認になります。 私物の端末での通信。
取引の記録 担当している取引先の構成、単価の変化、新規に増えた相手。決裁の経路。 その取引先の実際の姿。
人事の記録 入社時に提出された経歴、兼業の届け出の有無、退職者との関係。 提出された経歴が事実かどうか。

この段階で気をつけていただきたいこと

記録の確認は、社内の規程と、その国の法令の範囲で行ってください。香港には個人資料(私隠)条例があり、従業員の情報の取り扱いにも適用されます。日本の感覚のまま進めると、会社側が問題を抱えることになります。

また、確認していることを本人に気取られない配慮も必要です。周囲に聞き回った時点で、話は本人に届きます。

右端の列にある「そこでは分からないこと」が、外部に依頼する意味のある部分です。次にご説明します。

当社が確認する範囲

社内の記録では届かない部分を、現地で確かめます。会社の業務に関わることに限り、私生活は対象にしません。

確認すること

勤務時間帯に、届け出のある勤務先にいるかどうか。取引先として届け出のある会社が、実在し稼働しているか。本人が関与している法人が他にないか(公開されている登記から確認できる範囲)。提出された経歴に、確かめられる裏づけがあるか。

対象にしないこと

勤務時間外の私生活。家族や交友関係。住まいの内部。身分を偽っての接触や、社内・建物内への立ち入り。通信の内容や、金融機関の口座に関する情報。

競業や兼業が疑われる場合

香港では会社の登記情報が公開されているため、本人が他の法人の取締役や株主に名を連ねていれば、公開情報から確認できます。公司註冊處(Companies Registry)で取得できる範囲の話で、特別な方法を使うものではありません。

ただし、名義を他人にして関与している場合、登記からは見えません。この場合に確かめられるのは、その会社と本人の間に往来があるかどうかという事実の側だけです。関与の有無そのものを断定することはできません。

結果が「何もなかった」場合

そのまま報告します。疑いを裏づける材料が出なかったという結果も、判断の材料です。むしろ、社内で疑いが立ったまま放置されている状態のほうが、組織にとっては損失になります。

何も出なかったことを、調査が不十分だったという扱いにはしません。確認した範囲と方法を報告書に明記しますので、どこまで見て何がなかったのかが分かる形になります。

進め方

4つの段階で進みます。社内で確認済みの内容を最初に共有していただくほど、費用も日数も抑えられます。

  1. STEP 01 ご相談・すでに分かっていることの共有

    社内の記録で確認された内容、説明のつかなかった部分、対象となる方の立場を伺います。ここで、外部に依頼する必要があるかどうかも含めてお話しします。

  2. STEP 02 範囲の確定・お見積り・ご契約

    確認する項目と期間を書面で確定します。重要事項説明書を交付し、契約書を取り交わしてから着手します。社内で稟議を通される場合は、その形式に合わせた書面をお出しします。

  3. STEP 03 現地での確認

    勤務時間帯に合わせて確認します。並行して、必要に応じて公司註冊處から登記を取得します。進行中の状況は、区切りごとにご報告します。

  4. STEP 04 報告書のお渡し

    確認できたことと、確認できなかったことを分けて記載します。社内で回覧される前提で、判断や推測は書きません。

費用の考え方

金額は、対象となる方の人数、確認する項目、期間で決まります。ご相談の内容を伺ったうえで、書面にてお見積りをお出しします。

  • 社内の記録を先に整理していただく — こちらで一から探す手間が減れば、その分だけ抑えられます。
  • 確認したい項目を絞る — 「全部見てほしい」より「この点だけ確かめたい」のほうが、費用も日数も読めます。
  • 香港は移動距離が短い — 市内であれば日数の見通しが立てやすく、他の国より計算しやすい土地です。

情報の取り扱いについて
ご依頼の内容、対象となる方の情報、報告書のいずれも、ご依頼元以外に開示することはありません。契約の終了後、お預かりした資料は返却または廃棄いたします。取り扱いの方法はご契約時に書面でお示しします。

よくあるご質問

社内でどこまで調べてから相談すべきですか

勤怠、経費精算、貸与端末や車両の利用記録、担当している取引先の構成。この4つを社内の規程の範囲で確認していただくと、多くの場合はそこで説明がつきます。それでも噛み合わない部分が残った段階でご相談ください。何を確認して何が残ったかをお聞かせいただければ、外部に依頼する必要があるかどうかも含めてお答えします。

本人に気づかれることはありませんか

気づかれない、と断言はしません。ただ、実際に本人へ話が伝わる経路として多いのは、調査ではなく社内です。周囲に聞き回った時点で本人に届きます。ご相談の段階から、社内で誰が把握しているかを整理しておくことをお勧めしています。ご依頼元以外に情報を開示することはありません。

何も出なかった場合はどうなりますか

そのまま報告します。確認した範囲と方法を明記しますので、どこまで見て何がなかったのかが分かる形になります。疑いを裏づける材料が出なかったという結果も、社内の判断材料としてお使いいただけます。疑いが立ったまま放置されている状態のほうが、組織にとっては損失になります。

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最終更新:2026年9月

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