香港の相手と、連絡が取れなくなった

ご相談事例

個人としての付き合いに、お金が絡んでいた

日本にお住まいの方からのご相談でした。香港の方と長く付き合いがあり、そのなかで金銭のやり取りが生じていたという内容です。

会社どうしの取引ではありません。知人として始まった関係のなかで、事業の話が出て、資金を出すことになった。書面はあるものの、簡単な覚書のような形でした。

返済の話が滞りはじめ、やがて連絡が減りました。最後は、こちらから送っても返事が来なくなりました。

ご相談の時点で困っておられたこと

相手が香港のどこにいるのか分からない。勤め先として聞いていた会社の名前はあるが、そこに問い合わせてよいものかも分からない。そもそも、まだ払う気があるのか、払えない状態なのかも判断がつかない。

この「どちらなのか分からない」という状態が、いちばん動きにくいところです。諦めるにも、進めるにも、材料がありません。

最初にお伝えしたこと

当社は回収を行いません。相手方への連絡も、督促も、話し合いの仲介もいたしません。弁護士法で定められた領域であり、調査会社が立ち入るべきものではないためです。

お引き受けしたのは、相手が実在するのか、いまどういう状態にあるのかを確かめるところまでです。そのうえでどうされるかは、ご相談者が決められることになります。

本ページは実際にお受けしたご相談をもとにしていますが、関係する方が特定されないよう、内容の一部を変えています。時期、金額の規模、経緯の細部などは実際と異なります。

人を追わず、会社の側から辿りました

相手が個人であっても、関わっている法人があれば、そこから確認できます。香港では会社の登記が公開されているためです。

聞いていた勤め先の社名から登記をたどったところ、その会社の登記に、ご本人の名前がありました。従業員としてではなく、役員としての記載です。ご相談者は「勤めている」と聞いておられました。

登記された住所を確認したところ、事務所として使われている場所ではありませんでした。会社秘書役の事務所です。香港では珍しくない形で、それ自体は何の問題もありません。ただ、そこを訪ねても相手には会えません。

そこで、同じ人物の名前が他の登記に出ていないかを辿りました。別の会社が1社見つかり、そちらの登記住所では事業が動いている様子がありました。

分かったことと、分からなかったこと

確かめられたこと

本人が香港にいて、事業に関わっていること。聞いていた会社の役員として登記に名前があること。別の会社でも事業が動いていること。そちらの事務所に出入りしている様子があること。連絡が取れないのは、香港を離れているからではないということ。

分からなかったこと

返済の意思があるかどうか。資金の状況。ほかにも同じような話があるのかどうか。連絡を絶っている理由。お住まいの場所は特定できていません。確認できたのは、事業の側だけです。

ご相談者にとって大きかったのは、「払えない」のではなさそうだと分かったことだったようです。事業が動いている以上、話し合いの余地はある。諦めるという判断を、この時点では取らずに済みました。

そのあとのこと

報告書は、弁護士の先生への相談に使われました。そこから先に当社は関わっていません。どうなったかも伺っていません。

当社からお伝えしたのは、相手方へ直接連絡を取られる前に、先生にご相談されたほうがよいということだけです。伝え方によっては、その後の手続きに影響することがあります。

同じようなご相談について

個人としてのお付き合いに金銭が絡んでいる場合、会社どうしの取引とは違って、手元に残っている書類が少ないことが多くあります。それでも、覚書、送金の控え、やり取りの記録。お手元にあるものが、そのまま出発点になります。

ご相談の前にご用意いただきたいものは 相談前にご用意いただきたいもの にまとめています。

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最終更新:2026年9月